
これは、カクヨムで連載中の小説『EWIG(エーヴィッヒ)』を、途中からでも追いやすい形にするための“まとめ記事”です。
本作は高校時代に執筆した原稿で完結済、全99話の構成です。
この記事は、第13〜17話の内容を物語の流れが分かる形でまとめています。未読の方はご注意ください。
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第13〜17話のあらすじ

帝都の南に広がるゲナブの森で、人間離れした速度で駆ける黒い影が目撃された。その調査に赴いたのは、豪快なデス大騎将と、彼に連れられたカリュース、ルッカであった。
デスの気まぐれで道なき道を進んだ彼らが森の奥で出会ったのは、かつてデスの師であったという伝説の占い師──北の魔女ウィフィツィばばが率いるジプシーの一団だった。

怪しげな馬車の中で、ばばはカリュースの運命を占う。彼女がタロットで示したのは、カリュースが周囲を飲み込むほど巨大な「運命の星」であるという事実だった。
カリュースの星は、やがてすべてを巻き込む巨大な星となり、傍らには影のように光る白い星が苦しみながら抗っている──それでも彼は運命に逆らってはならない、と。
『従えば皇帝の加護、逆らえば死神が背につく。』
さらにばばは告げる。
「転換期は今日来る。探す者は北にいる。だが急ぐな。南から近づく紫の星を見つけよ。白い星を信じよ」

予言は、城に戻るや否や現実になった。夕暮れの静寂を破り、グリブロー大将軍から下されたのは、皇帝レイヴァ三世の名による勅命であった。その内容は、「数年前に何者かに拉致され、行方不明となっている皇女ティア=スィークリト=ランフォーレを探索し、救出せよ」というもの。
成功すれば大騎将への昇格が約束されるが、失敗すれば現在の中騎将としての地位すら剥奪される──栄誉を装った刃である。困難と罠の匂いを悟りながらも、カリュースは受けると決める。補佐を命じられたデスは自身の部隊を貸し、実直な副官ハースランドもまた同行する。
しかし、広大な大陸の中で雲を掴むような探索を行うには、武力だけでなく卓越した頭脳が必要だった。そこでデスが提案したのが、かつて大戦の影で戦局を動かした「白髪の軍師」リーディスだった。
その夜、カリュースの私邸に四人の男たちが集った。病弱な体を押して参謀を引き受けたリーディス、豪快なる上官デス、実直な副官ハースランド、そして若き英雄カリュース。
白々と明けゆく空の下、彼らは結束を誓い合う。理不尽な権力と、巨大な運命に抗うために──まだ形のない旅路へ、歯車は確かに回り始めた。
第13〜17話の主要な登場人物
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カリュース
スィークリト帝国の中騎将。正義感が強く帝国の腐敗に憤るが、勅命で姫探索へ向かう。 -
デス
カリュースの上官の大騎将。豪快な性格で、カリュース達を陰ながら支える。 -
ルッカ
小騎将。カリュースの同僚であり、友。 -
ハースランド
中騎兵。カリュースに付き従う若き騎士。 -
リーディス
白髪の軍師。病弱で右足が不自由ながらも、カリュースを支える半身的存在。 -
ウィフィツィのばば
北の魔女と呼ばれる占い師。カードで運命を語り、カリュースに運命を告げる。 -
ミック
ウィフィツィのジプシーの少年。 -
グリブロー
大将軍。皇帝の勅命を伝え、カリュースに姫救出を懇願する。 -
レイヴァ=スィークリト=メドル三世
スィークリト帝国皇帝。勅命を下し、探索と救出を命じる。 -
ティア=スィークリト=ランフォーレ
拉致されたスィークリト帝国の姫。
国名・地名・用語
- スィークリト帝国:物語の中心国家。カリュース達が属する帝国。
- 帝都ラウェル:スィークリト帝国の中心都市。
- ゲナブの森:帝都ラウェルの南に広がる森。調査の発端となる。
- ウィフィツィのジプシー:北の魔女が率いる、三日月と太陽の紋章を持つジプシー集団。
第1巻(第1~17話)のまとめ
個別にエピソードを読む
第13話 森の異端者森に現れた異端の影を追う小さな調査依頼が下る。英雄達の穏やかな日常の裏で、小さな依頼が運命の行き先を定めていた──
第14話 ゲナブの森手探りの探索の果て、偶然見つけた馬車の存在が、静かな森に異質な気配を呼び寄せる。深い森の奥で、三人は思わぬ出会いに行き当たった。
第15話 ウィフィツィのジプシー怪しい影の正体は放浪の民だった。運命を観るジプシー達は、この時はまだその意味を持たぬ存在だった。
第16話 北の魔女北の魔女の語る星と運命の啓示は、カリュースの未来に避けがたい選択を刻み込む。タロットは、その行く末に静かに口を閉ざしていた。
第17話 皇帝の勅命皇帝の勅命が下り、探索行は避けられなくなる。彼らに課せられた勅命は、大きな運命の歯車を回り始めた。




