今日のMSNニュースに「英雄として送り出されたインドネシア人看護師、10年とどまれた理由」というタイトルの記事が流れていたんですね。日本に住む外国人のためのサイトを運営している僕としては、非常に興味のある記事だったので、他のニュースはおいといて、まずはこのニュースを読んでみました。
記事の中身を少しだけ抜粋してみると、
まさに、今僕が日頃からよく聞いている世界の人たちの話題で、日本に来ている若いインドネシアの人たちも、大部分はこのEPAで日本に来ている人たちだと思います。
日本語の壁はとてもとても高い
記事の中にも書かれていましたが、EPAで日本に来る外国人の人たちは、今よりも少しでも良い生活を送れる手段を探して、日本と国が結んだ協定に希望を託すわけですよね。
エルフ君にその辺りのインドネシアでの状況について話を聞いてみると、インドネシア国内でも試験があって、ある程度日本語なり知識なりを確認された上で、ふるいに掛けられて、毎年500人程度が選ばれて日本に来るそうです。
そのため、インドネシア国内でも日本に人材を送るために、日本語を習得して貰うための日本語学校の需要も多く、エルフ君のような日本語が堪能な人材はインドネシア国内でも、大変重宝がられているとか。
日本語というのは、言語としては非常に習得が難しいと言われていて、僕みたいに生まれも育ちも日本だと、無意識のうちに理解し使っている言葉も、外国人の人たちからしてみると、とにかく大変。
僕自身も、自分の子供達に「国語」を教える機会が多いので、そこで日本語の「文法」を教えているんですが、「文法」から日本語をあらためて見つめてみると、同音異義語や組み合わせで意味が変わる言葉の多いこと多いこと( ̄▽ ̄;)
一休さんの有名なとんちに、「このはしわたるべからず」というエピソードがありますが、日本人ならエピソードを知っているので、ああ、これはこの意味だよね、とわかる話が、おそらく初めてこの一文を聞いた外国人は、(゚Д゚)ハァ? となるんじゃないかと。
記事の中に出てきたユスプさんも、
と言っているように、日本語という習得に苦労をする言語を使いながら、その上医療用語という非常に特別な言葉を使って仕事をしなくてはいけないので、その苦労は想像を絶する大変さだと思います。
その上、看護なら三年、介護なら四年で国家試験に合格しなければ、日本にいることが出来ずそのまま母国に帰らなくはいけないので、今日本で頑張って仕事をしてくれているインドネシアやベトナムなど、アジア各国の人たちは、「自分たちの日頃の生活+言葉+特殊な業界+国家試験」の四つの高い壁を乗り越えようと日々頑張っているんですよね。
日本で働く外国人の人たちを大切にしたい
記事のユスプさんは、インドネシアにいるときに何故日本を選んだかと言えば、インドネシアには日本の製品がたくさんあり、幼い頃から「買うなら日本製」という日本に対する信頼があったと書いてありました。
今の日本の家電メーカーは、テレビ・冷蔵庫といった生活家電を作る部門は、軒並み海外のメーカーに売却してしまい、「日本製」と呼べるような製品が本当に少なくなってきていますが、それでも何十年も掛けて日本の先人達が培ってきた、「日本ブランド」をインドネシアの人たちは、今でも信頼してくれているという話は、日本人としてはとても嬉しいですね(^^)
その信頼をして日本に来てくれた外国人の人たちを、便利で使い捨てが出来る安価な労働者、みたいな扱いをしている業者がいるというニュースが時々目にすると、僕は非常に腹立たしく思うんです。
そもそも、日本人がどんどん減ってきているなか、それを助けてくれるために、大変な苦労を重ねて日本で頑張ってくれている人たちなわけじゃないですか?
母国で目にする日本製品で日本を信頼し、日本に未来を託して来てくれている人たちは、やはり日本人と同じような待遇で受け入れていくべきだろうし、今のような世界の動きが止まってしまった異常事態であればあるほど、日本人だろうと外国人だろうと、一人の人間としてお互いが助け合わなくちゃいけないですよね。
僕がブログに色々な記事を書くのは、それが日本に住む外国人の人たちの役に立つのであれば、という思いで書いているんですね。
日本人にとってみれば、当たり前で知っていることでも、日本に住む外国人の人たちには、初めて聞く事柄もむちゃくちゃ多いんですよね。
マイナンバーカードの話だって、日本人ですらよく理解していない上に、手続きに必要な資料をどこで見つければいいのか、役所に聞けばわかるかも知れないけれども、その役所が問い合わせ殺到で対応できなくなっているのだから、やはり誰かが外国人向けに情報を発信しなきゃいけないと思うんです。
ユスプさんは記事の最後に、
素晴らしく、また勇気づけられる言葉ですね。
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